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動物ブログ

我々の身近な親友、犬、猫について(4)

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犬と猫との違い(2)その機能の違い

前書き

さて、前回からこの我々の身近にいる「犬」と「猫」との違いを記述してきた訳でありますが今回はより具体的にこの両者の五感の違いを比較して記述してみたいと思います。

しかしその前にこの両者に共通している事柄から記述致します。この両者がともに食肉目に属する動物でありながら全く違う進化の過程を経てきた事は確実ですが、それでもこの両者ともに食肉目の高等肉食獣でありイヌ科の動物も分類学上は「ネコ目イヌ科」であり共通の部分も確実に多い訳です。その共通の部分をざっくりと前書きで記述させていただいて個別の項目でその身体機能の違いを書いていく事でより皆様にこの両者の違いを明確に映し出したいと思います。その為にこの前書きが多少長くなるかと思いますが宜しくお願い致します。

両者共通の部分としてはまずはその皮膚組織です。両者ともその皮膚は他の動物とは比較にならないほど弾力がある柔らかい皮膚で出来ており皮膚のすぐ下には皮下脂肪がありその下に筋肉があります。これは高等肉食獣特有の特徴であり闘って怪我をしてもその傷が致命傷にはなりにくい状態に初めから出来ています。もし相手に嚙みつかれても噛みついている動物の口の大きさが余程巨大で無い限り弾力のある皮膚のおかげで噛んでいるのは皮膚組織だけであり筋肉にダメージを受けにくい様に出来ています。しかもこの両者とも皮膚組織に汗腺は殆どありません。いくら運動しても汗をかかない動物です。これは肉食獣であるこの両者が自分の匂いを獲物になる動物に気付かせない点で非常に役に立ちます。

次にはその骨格です。両者とも非常に丈夫で弾力のある骨格をしており骨格で弱い部分が殆どありません。偶蹄類の殆どの動物が足の骨に弱い部分を持ち、我々人間が二足歩行を始めた為に腰に致命的な弱点を持っているのに対して肉食獣の骨格は非常に丈夫でありその背骨から肋骨まで弾力性に富んでおり極めて骨を痛めにくく、その首の回転度は180度を超えます。自分の頭部さえ入れば殆どの穴には体全体を入れる事が可能なほどその骨格により体は柔軟性があります。

次にはその内臓です。これはイヌ科、ネコ科ともにその内臓の部位の位置は殆ど同じと言っても良く胃は単純で一つしか無く腸の長さをその体長と比べた比率は人間よりも確実に短く出来ています。つまり彼らの胃腸は人間よりも消化能力が無く人間よりも確実に弱いものです。その代りに彼らは嚥下力が発達しており食べたものが異物であると体が反応した場合には簡単に食べたものをすぐに吐き出す事が出来ます。胃腸が弱い分を嚥下能力で十分に賄って生きていく事が出来ます。彼らの胃は一見すると人間と良く似ていますが全く違うのはその伸縮力であり両者とも完全に空腹の状態であれば一度の食事でその体重の5分の1程度の食事を取る事が可能なほどその胃は簡単に伸縮します。簡単に言えば「食い溜め」が可能な胃腸を両者とも持っており何も食事を取らない状況でも2週間程度の絶食には簡単に耐えられる力があります。東日本大震災の直後に牛や豚が空腹によって簡単に多く餓死していったのに対して犬や猫の餓死の状況が伝えられないのはマスコミの偏向報道では無く現実にそんな状況が無いからです。肉食獣はいつも獲物を捕まえられるとは限らず自然の状態では何日も何も食べるものが無い事が日常でありその為に体も進化しており「食い溜め」が出来て「絶食」が出来ます。この点が人間の胃腸と彼らの胃腸との大きな違いです。

最後にこの両者は出産という人間にとってはある意味命がけになる作業が簡単に行われる点で共通しています。犬が安産の守り神とされているのはそこからですが猫も全く同様で両者ともに人間や他の草食獣から比較すれば信じられないほどの安産です。しかも両者とも一度のお産で通常複数の子供を産み、生まれてきた子供の状態は目も見えず歩く事も全く不可能な極めて未熟な状態で生まれてきます。しかし生まれた子供の成長は早く1か月もすれば何とか歩ける状況になり2か月程度で母親の授乳から離れて通常の食事を取り始めます。しかし、だからと言って親離れする時期は決して早くは無く、自然の状態であれば1年以上もの間親とともに暮らします。

他にも細かい部分での共通点はたくさんあるのが現実ですがざっくりと両者の共通点を書けばこういう部分であり、我々人間と彼らとがかなりの部分で進化の過程が違う事は明白です。さて、それでは次に機能別に彼らの違いを記述していく事に致します。

視力

この視力という点では圧倒的に猫の能力が犬を上回ります。この両者ともに人間と同じ様に2つの目で一つのものを見つめる様に出来ていますが見てわかる様に猫の目の位置のほうが犬の目の位置よりも前面に出ており犬よりも猫のほうがより両方の目で一つのものを確認している状態である事は明白です。獲物にする動物と自分との距離感も視力そのものも猫のほうが優れており犬の視力が水平方向に注がれているのに対して猫の視力は水平、垂直両方に働く3次元的なものであり、犬の視力は人間と比べても近眼であり猫の様には発達していません。但し、猫の色彩能力は人間から見ると色盲の状態でモノクロにしか映像は見えずこれは犬も同様で色彩の認知能力はこの両者よりも人間のほうが確実に高いのが現実です。これはもともと猫も犬も夜行性の肉食獣であり色彩感知能力が必要では無かった事が原因です。

しかしこの場合の視力とは我々が視力検査を受ける際の静態視力の数値です。動いているものを見つける動体視力の測定値は猫も犬も人間の30倍以上という極めて優れた優れた視力を持っており、この能力は我々人間が見ているテレビや動画などがコマ送りの映像にしか見えない視力です。もし皆様が可能であるならば録画の再生速度を30分の1にして見て頂ければそれがちょうど彼らの見ている世界である事が解ると思います。肉食獣の動体視力の鋭さはそこまで発達しています。

聴力

聴力を含む耳の機能についても優れているのは確実に猫です。猫の三半規管は犬や人間よりも非常に発達しており逆さまになった状態で落とされた猫が反転して確実に足から音も無く降りられるのはこの為です。猫が車や船に酔う事もまずあり得ない話であり、高度に発達した三半規管によって自分の置かれた状況に即座に体調を整えて見せます。犬は一般的には人間よりもむしろ車酔いなどに弱いのが現実でこれも猫の耳の機能が3次元的に発達しているのに対して犬の耳の機能は二次元的です。ところが犬が優れているのは回数を重ねるとすぐに3次元的に耳の機能を発達させ車酔いもしなくなりむしろドライブを楽しみだす点です。逆さにして犬を落とせば最初は背中からドスンと落ちますが繰り返すと極めて短期間で猫と同じように足から綺麗に着地して見せます。この適合力の高さが犬の特徴で教えれば3次元的な反応を即座に覚えます。

さて肝心の聴力ですがこの能力は犬も猫も人間の15倍から場合によっては20倍以上あります。違うのは何度も述べた様に犬の聴力がほぼ水平方向にしか働かない2次元的なものであるのに対して猫のそれは水平垂直に働く3次元的に発達している点です。さらに人間の聴力が1万5千ヘルツ以上の「超音波」と呼ばれるものを全く聞き取れないのに対して彼らの耳は約4万キロヘルツという考えられない高周波の音波まではっきりと聞き取れます。これはコウモリが出す超音波をはっきりと聞き取れる能力であり、この犬の能力を生かしたものが警察犬や軍用犬に用いられるゴールトンホイッスルという超音波を出す「犬笛」であり、彼らは人間の命令が何であるのかを人間には全く聞こえない高周波の音波を正確に聞いて行動します。聴力においても猫のほうが犬よりも上ですが人間と比べれば犬の聴力も極めて優秀です。

嗅覚

犬が猫よりも身体能力が決して劣っていないのはこの嗅覚の力の差だと思います。

猫の嗅覚が決して鈍い訳ではありません。人間と比較すれば数千倍からものによっては数万倍猫の嗅覚は発達しており、その能力は野生動物全体の中でもかなり鋭いものであるのは確実です。ところがこの「嗅覚」という部門においては犬は殆どの野生動物の力を完全に超越します。犬の嗅覚は人間と比較すれば100万倍から酢酸の分析能力においては人間の1億倍を超えてきます。「犬は鼻でものを考え鼻で行動する」と呼ばれるのはこのずば抜けた嗅覚の力であり、しかも犬のこの能力は年を取って視覚や聴覚が衰えても死ぬまで殆ど衰えません。嗅覚の鈍い人間から見ればこの能力は超能力と言っても過言では無く、散歩に連れ出した犬が匂いを嗅いでいる時に彼らはそこに匂いを残した他の動物の個別の情報である大きさから動物の種類、体調までもすべて匂いだけで簡単に分析します。こんな能力を持っているのはイヌ科の動物以外では一部のイノシシが近い嗅覚を持っているだけであり何と比較してもずば抜けた力です。たくさんの人が降り立つ空港のゲートで特定の人間だけを探し出す麻薬捜査犬や地震で倒壊したがれきの中から人間の匂いだけを特定する救助犬は犬以外の動物では絶対に不可能な離れ業です。

この能力においては犬は猫だけでは無くあらゆる動物を遠く引き離す特殊能力を持っています。

あとがき

「犬」と「猫」との共通の能力、全く違う能力がお解り頂けたでしょうか?

この両者はともに食肉目の肉食獣として進化してきた動物であり似ている部分も多いのが現実ですが全く違った進化の道を歩んで来たことも明白です。だからこそ人間にはこの2種類の友人が必要であったのだと私は考えています。

さて、次回ですがこの両者を一度切り離して「日本の犬」を書いてみたいと思います。その後は「日本の猫」を書く予定ですが何故「犬」のほうを先に書くのかと言えばこの「日本の犬」の歴史が日本人のルーツをかなり的確に証明しているからです。

「その人種がどこからやってきていつ頃からそこに定着したのか?」という謎を解き明かす為には単純に昔の遺骨のDNAを調べれば解ると考えるのは正解とは言えません。調べる遺骨というのはたいていがその地方の有名人物である場合が多く他所から来たからこそ有名になれた可能性も高い訳です。真実を調べたいのであればその民族の主食のDNA(日本人ならコメのDNA)を調べる事やその時代の気象情報を調べて現実的にそこに移動できたのかどうか? まで調べないと解らない訳です。大きな戦争があって前の民族が死滅して新しい人種が後から入ってきて前の文明をそのまま引き継いだなら主食のDNAでも真実は解りません。日本には固有の犬がいくつかおり縄文時代の壁画にも犬と人間が狩猟をしていた絵も残っています。現在いる日本の固有の犬と縄文時代の犬のDNA、その時代の人間のDNA、その時代の気象などすべてを考慮した研究から最近日本人のルーツについて興味深い事実が解ってきました。日本人は朝鮮半島から渡ってきた民族や中国の東北部やモンゴルからの渡来民族では決して無い事が確実に人間とともに移動してきたであろう犬のDNAから解ってきています。このブログはあくまでも「動物ブログ」であり私は「動物」という観点から日本人のルーツを追いかけます。

縄文時代の「狩猟民族」である日本人が犬を使って狩りをしていたという真実は遺跡の発掘からも明らかであり、その犬がどこから来たのか? を調べる事は日本人のルーツとは切り離せない問題であると思っています。

日本人と「犬」、日本人と「猫」との関係も実は世界のどの民族と比べても特殊な関係でありこういう付き合い方をこの2種類の動物と歴史的にしてきた民族を私は他に知りません。「動物と人間との理想的な関係」をグリンピースやシーシェパードが真剣に求めるのであればまずは彼らに「日本人とイヌ」「日本人とネコ」の歴史を学んでほしいくらいです。次回のブログでは比較させてもらう為に「ヨーロッパ」や「東アジア」での彼らと「犬」「猫」の取り扱いも記述させてもらうつもりです。

世界中の動物愛護団体を敵に回しても私は書かせていただきます。真実を書いているのは私であり歴史をゆがめているのは向こうのほうであるという自信が私にはあります。そういう訳で次回は本来の動物ブログから少し外れた「日本の犬」を書かせていただきます。宜しくお願い致します。